「盛香堂」はアロマオイルを中心として、日々の暮らしの中で香りを楽しむライフスタイルをご提案致します。

アロマテラピーでは精油をいろいろな方法で香りを楽しむことができます。一番シンプルなのは香りそのものを楽しむ「芳香浴」という方法です。精油の香りを広げて、空間を植物の良い香りで満たすと、リラックスしたり気分転換の助けになります。

■芳香浴 精油の香りを空間に広げて、香りを楽しむ方法を芳香浴といいます。精油はガラスビンに入っています。揮発性が高いため、ふたを開ければそのまま良い香りが漂いますが、専用の器具を使えば効率的に香りが広がります。精油の分量は部屋の広さにもよりますが、まずは少ない量(数滴)から初めましょう。 専用の器具には次のようなものがあります。

・アロマディフューザー
精油そのものを空間に吹き付け香りを拡散させる器具です。そのため、比較的しっかりと香りが鼻に感じられる特徴があります。タイマーがついているものもあり、消し忘れることもなく便利です。 電気が使えない場所で楽しむ場合はリードディフューザーといって、精油の自然な揮発性をいかしたものもあります。

・アロマライト(アロマランプ)
電気の熱で上部のトレイが温まり、精油の香りが広がります。通常、タイマーなどはありませんが、ライトやキャンドルのほのかな灯りも癒し効果があります。

・アロマスプレー
市販のアロマスプレーは、精油とそのほかの材料とを合わせて作られています。持ち運びもできますし、トイレ、車の中など部屋以外で香りを楽しむときに便利です。瞬時に香りを広げたいときにも活躍します。

・身近なものを使って
特に専用の器具がない場合でも、身近なものを使っても芳香浴が楽しめます。コットンやティッシュペーパーに精油を数滴落としたものを、仕事中はパソコン周辺に、就寝時はベッドサイドに置いて、ほのかに広がる香りを楽しめます。また耐熱性の容器に湯を入れて精油を数滴落としたものは、蒸気と共に香りが広がります。カップなどを使った場合は誤って飲まないように注意しましょう。

■その他の楽しみ方
芳香浴以外にも、精油はいろいろと活用することができます。

・アロマバス
精油をバスタブのお湯に1~2滴ほど入れて入浴する方法です。肌が弱い方は植物オイルなどであらかじめ希釈したものを入れましょう。

・アロマトリートメント
肌に塗るために売られている植物オイルで精油を薄め、それを肌に塗る方法です。精油には香りだけではなく、含まれる成分が体に作用して疲れを癒したりリフレッシュする効果が期待できるものがあります。


精油には使用するうえで留意する点がいくつかあります。それはもともとの植物から製造する過程で、香り成分が濃縮されるからです。たとえばペパーミントのように葉っぱならそのまま食べられるものでも、ペパーミント精油となると食べることはしません。誤った使い方をしないためにも、使用上の注意点をまずは理解した上で、精油の香りを楽しみましょう。

【精油の取り扱い注意点】

■精油を飲まない
一般に市販されている精油は「雑品」のため、口の中に入れないようにしましょう。天然の香料のなかには、飲料や食品の香りづけに使われているものもありますが、内臓への影響を考慮して素人の判断では飲むことは危険です。飲まないでください。

■体調や年齢に応じて調整する
香りの感じ方は体のコンディションで変わることがよくあります。また妊娠中の方、高齢者の場合は、香りに対する反応が敏感であったり、通常と感受性が異なるため、心配な場合は医師に相談のうえ活用してください。子どもの場合は3歳未満は芳香浴のみで楽しみましょう。いずれにしても、精油の分量は少ない分量から始めることが基本です。

■換気を心がける
健康な大人であっても、嗅覚は慣れやすい感覚であるため、次第に香りがわからなくなる場合があります。そのため気が付いたら香りがかなり濃厚に部屋に広がっていることがあります。特に赤ちゃんやペットのいる部屋などでは、忘れずに換気をしましょう。

■適切な保管方法
精油は開封後、少しずつ劣化します。特に空気、湿度、高温に触れると影響を受け、いわゆる酸化します。精油を保管するときは冷暗所で保管しましょう。子どもが誤って飲んだりしないよう、手の届かない場所で保管します。また精油は引火性があることも覚えておきましょう。

■精油の保存期間
精油のビンを開封したら、目安として1年で使い切りましょう。特に柑橘系の精油(レモンやオレンジ、グレープフルーツなど)は劣化が早いとされます。香りが変わってきたと感じたら、香り成分が変化している可能性があります。早めに使いましょう。

■精油はそのままを肌につけない
精油は薄めて肌に塗る活用法もありますが、蒸留したり圧搾する過程で、香りの成分が高濃度になっています。そのため精油を肌にそのまま肌につけると、特に敏感肌ではなくても、刺激になることがあります。また目や鼻の中といった粘膜は特に敏感です。誤って精油が付着しないように十分気をつけましょう。

 

監修中野 智美プロフィール

英国ITEC認定アロマセラピスト、(公社)日本アロマ環境協会認定アロマセラピスト、同インストラクター。
オーガニックカフェ経営を経て、1999年にアロマテラピー専門校「ル・クール」開校。数多くのアロマセラピストを養成。
日々、併設アロマトリートルームでクライアントのための癒しの時間を提供。
アロマ、ハーブ、ワインを通じて、「心と身体の健康」を実現するための知識、実践、空間を届けることをミッションとしている。
AllAboutアロマテラピーガイド、他アロマコラム連載中。有限会社アール・アイ代表取締役。
近著『1週間で合格!U-CANのアロマテラピー検定1級・2級 速習テキスト&問題集 第2版』。